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大学院数学専攻

学部4年間で数学を学んだあと, さらに数学を勉強するために大学院の数学専攻に進学する方法があります.

数学専攻には5つの専修分野(代数学,幾何学,関数解析学,大域解析学,情報数学)を設けています.それぞれの分野の教員の名前,研究内容は下記の通りです. 大学院では,定員をむやみに増やすことなく,充実した研究環境が整備されています. 数学をもっと勉強したいと思う人は是非大学院を受験して下さい.

代数学

群論・環論・線形代数・多元環論を初めとする一般抽象代数学,代数体の整数論・素数分布論等を含む代数的整数論および解析的整数論の研究指導を行います. また, 代数学と他の分野の境界領域に属する理論の研究指導も行っています.

寺西 鎮男
これまで,代数的不変式論を研究してきました.最近はグラフの隣接行列やラプラス 行列のスペクトルなどの代数的不変量を主として研究しています.様々な代数的不変量の研究が私の長年のテーマです.
大西良博
主な研究対象は Abel 函数です. 三角函数の自然な一般化の一つに楕円函数があります.これは古典的には複素変数の函数で 2 重の周期を持つものですが, 楕円曲線と呼ばれるものの上で定義された函数とも見做されます.楕円曲線は古典的には種数 1 の Riemann 面 (つまり浮輪の様な形のもの) ですが, これを, さらに一般的な“曲線”(いくつかの浮輪を合体させた多人数用の浮輪の様なもの,種数の高い Riemann 面) に拡張すると, Abel 函数と呼ばれるものに行きつきます. ここまでの理論は 19 世紀を中心に活躍した偉大な数学者達の研究の成果です.現今, 楕円函数は数論において盛んに応用されています. 楕円函数の様に数論に応用できる Abel 函数を構築することを念頭におき研究をしています.
前野 俊昭
体上の有限次元代数の組合せ的性質を研究しています.主なテーマは 以下の二つです.
(1) 鏡映群の余不変式代数のシューベルト・カルキュラス.その量子変形と 可積分系, ホップ代数との関係
(2) 有限次元可換ゴレンシュタイン代数のレフシェッツ性.束論やマトロイドへの応用

幾何学

曲線・曲面・多様体論, リーマン幾何学など種々の幾何構造の局所的理論と大域理論, 変分理論, 位相幾何学, 部分多様体論など研究指導を行います. また, 線形および非線形微分方程式の幾何学理論の研究指導も行っています.

小澤 哲也
直感的にとらえやすい図形から出発してパーッと広がる美しい幾何学の世界を, 微分幾何学的, 群論的あるいは位相幾何学的手法をもとに研究を行っています.
橋本 英哉
具体的な曲線、曲面を用いて創られる幾何学の構造について調べることを目標とします.自分で図を描き、その中から幾何学的対象の面白さを引 き出す様なセミナーを心掛けたいと思います.リーマン面も1階の偏微分方程式の解も共に幾何学的に面白い対象です。また、多元環の理論の幾何学的応用につ いても研究を行っています.次元によって作用する群の構造の変化も興味深い対象です.群作用に注目した幾何学のモジュライ空間を理解することが長年のテー マです.
加藤 芳文
(連分数展開と特殊関数)連分数展開と直交多項式及び応用としての可積分系,グラスマン多様体上のSchuber計算と積分表示,ベクトル場と多様体の構造等の研究をしています.

大域解析学

微分幾何学, リー群論, 等質空間論および解析学等の幅広い基礎理論からはじめ, 不変微分作用素, 境界値問題, 自己共役作用素のスペクトル分解,固有関数展開の理論など多様体上の解析学を大域的に研究する理論の研究指導を行います. また, 数学の深い理論を基礎とするプログラム開発の研究指導も行っています.

江尻 典雄
(極小曲面論)石けん膜の作る曲面の数学的モデルである極小曲面、リポソーム(人工膜小胞)の作る曲面の数学的モデルであるウイルモア曲面など幾何学的変分問題について大域理論の研究を行っています.
長郷 文和
いわゆる“結び目”を位相幾何学的に研究しています. 具体的には,結び目を3次元球面内の閉1次元部分多様体 として捉えることで,その位相幾何学的性質を, 群や表現を通して調べています.特に,結び目外部空間の性質から,結び目の性質を 調べることに興味があり,結び目外部空間の基本群を SL(2,C)に表現する手法から,結び目の 様々な大域的性質を引き出すことが目標です.

関数解析学

超関数論を基礎とする偏微分方程式論や差分方程式論, 量子群の理論,逆問題の理論, さらにリーマン面の理論等の研究指導を行います.またその他の実解析および複素解析の多方面の問題に関する研究指導も行っています.

鈴木 紀明
ポテンシャル論は力学や電磁気学に起源を持ちますが,現在では関数解析学の分野に属します.キーワードの一つはラプラス作用素の解である調和関数ですが,これを逆作用素であるニュートン核(や対数核)の解析を通して理解します.正則関数の実部と虚部が調和関数になることから,複素解析学とも密接に関係します.また,熱方程式の解を扱う放物型ポテンシャル論にも興味があります.
土田 哲生
超関数論, フーリエ解析, 作用素論を基礎にして, 微分方程式のグリーン関数や熱核の性質(漸近形など)を調べています.
日比野 正樹
複素変数の微分方程式を研究しています.解の特異点の近傍での挙動に興味があり, 現在は,
1: 特異点を中心とする形式的羃級数解の存在・一意性・収束および発散の問題(形式的Gevrey理論)
2: 発散羃級数解をGevrey型の漸近展開に持つような真の解(漸近正則解)の存在問題(解析的Gevrey理論)
の2つの問題の考察を通して, 解の挙動を研究しています.

情報数学

本分野では数学をより広く学際的観点から捉え,理論構築ならびに応用実践の研究指導を行います.数学分野を横断し,理論・応用の融合した専修分野となっています.例えば,
  ・確率過程,確率場,超確率過程の理論・応用研究;
  ・超汎関数論としての確率解析;
  ・エルゴード理論,符号力学系の手法による数論の研究とその応用;
  ・計算機を用いた代数体の研究およびその応用研究;
  ・非線形偏微分方程式の解析と数値計算,および現象への応用;
  ・数理ファイナンスにおける市場流動性の問題および金融リスク管理手法の研究;
  ・統計数学,量子確率論,情報理論,無限次元解析;
その他境界領域上の話題などから研究テーマを選び,考察していきます.

齊藤 公明
(確率解析学,量子情報論など)ゆらぎを伴い時間変動する現象は確率過程,確率場などで数学として記述されます.これらの汎関数や超汎関数 の解析の理論・応用研究などを行なっています.そのほかに数理物理学,社会学,数理ファイナンス,量子計算論,情報理論などへのアプローチ, 特に,解析だけに拘らず,専門分野にとらわれない境界領域上の話題に興味があります.
市原 完治
マルコフ過程の大偏差原理に関連する事柄を研究しています.現在,その応用として,拡散粒子の統計力学的現象の解析に興味をもっています.
三町 祐子
確率論、特にエルゴード理論と符号力学系を研究しています.これらの手法を数論に応用すること,逆に数論で知られている手法をこれらの理論に応用することに興味を持っています.
冨田 耕史
代数体,特に,実2次体の研究,2次無理数の連分数展開と実2次体の不変量の関係を詳しく調べています. 不変量の情報収集の道具として計算機代数にも興味をもっています.
村瀬 勇介
非線形発展方程式の抽象理論と,その応用となる現象を記述する偏微分方程式系についての解析を主な研究テーマとしています.また,関連したトピックスとして偏微分方程式系の数値計算や工学的応用についても研究を行っています.

具体的な講義科目については,
http://www.meijo-u.ac.jp/academics/g_sci_tech/curriculum/
を参照して下さい.

大学院の入試について

毎年 7月(1次募集)と1月 (2次募集)に一般入学試験が行われます.
また, 学内推薦制度もあります.
詳しくは,
http://www.meijo-u.ac.jp/admissions/examination/graduate/scienc_engineering.html
を参照して下さい.

入試の準備として, 線形代数と微積分の基礎をよく復習しておくことが重要です. また受験に際し,上の5つの専修分野の中から自分が専門とする分野を1つ選びます. その分野に関連する学部の講義をよく理解しておくことも重要となります.願書を出す前に指導を受けたい教員のところに相談に行って下さい.